億万長者は結婚嫌い[高井みお] ハーレクインコミックスロマンス感想ネタバレ
「億万長者は結婚嫌い」のポイント
- クリニックの間違いでヒーローの子どもを宿したヒロインのお話です。
- 初めは親権を争い、敵対します。
- やがて二人は惹かれ合い、それぞれの心の傷を乗り越えて結ばれます。
編集部レポート
さらさ
あらすじと概要・評価
原作者:テレサ・カーペンター
ジャンル:ロマンス
原題:The Baby Due Date
天涯孤独のリーザは、独身だが、家族を作るため人工授精を受けた病院で、魅力的な男性を見かける。
無事に妊娠できたが、病院から驚くべき知らせを受けた。お腹に宿した小さな命が、病院の手違いで大富豪の子だったというのだ。
その大富豪とは、病院で会ったハンサムな男性、ジャレドだった。
ジャレドは結婚に興味がなく跡継ぎだけを欲しため代理母を通して子どもを持つつもりだった。
彼は次の日、リーザに小切手を送りつけて我が子を金で買おうとしたのだ。
怒ったリーザは、彼の会社に乗りこむがリーザは、現れたジャレドのことを愛情がない男性だと思い、惹かれないようにと警戒していたが…。
【主な登場人物・キャラクターについて】
リーザ・ラングドン
この作品のヒロイン。
画家。
子どものころに両親をなくしたため、子どもを産んで家族を作ることを夢見ています。
美しいだけでなく、心が広く優しい女性。
ジャレド・スティール
この作品のヒーロー。
会社の経営者。
ビジネスで成功しており地位も財産もあるハンサムな男性。
一見何不自由ないように見えるが、過去の経験から女性を信じていない。
頑ななところはあるが、公平で誠実な男性。
ザック
ジェレドの同僚の体格のいい男性。
ヒーローのよき理解者でもある。
アシュリー
リーザの親友。
同じ里親の元で過ごしたことがある。
リーザの画家としての成功と家族を持って幸せになることを
心から応援している。
正義感が強い優しいしっかり者の女性。
【感想】
「億万長者は結婚嫌い」は、人口受精受けたヒロインがクリニックの手違いで、億万長者のヒーローの子どもを宿すというストーリーです。
実際には、ほとんどあり得ないお話ですが、ハーレクインには わりとあります(笑)。
女性を信じていないヒーローが、
跡取りだけ欲しくて代理母を依頼するわけですね。
これだけ聞くとヒーローにあんまり良い印象は受けませんが、
この作品はあまりそれを感じなかったのは、ふたりに事情があったからでしょう。
ヒーロー、ヒロインともに好印象を受けました。
オフィスで、うたた寝していたジェレドはある女性の夢を見ます。
クリニックの待合室に居合わせた金髪の女性から話しかけられるシーンです。
女性はこの作品のヒロインであるリーザです。
「じっと見てたから気になったでしょう?私は絵を描くからあなたの完璧な鼻のライン横に見とれていたの」温かな微笑みの美しいリーザは人懐っこい笑顔が印象的でした。
目を覚ましたジャレドは、なぜクリニックで会っただけの女性の夢を見たのか、きれいな目をしたリーザに正直さと純粋さを感じたからかと考えます。
そこへ同僚で友人でもあるザックがオフィスに入ってきます。
ジェレドは子どもが欲しくて、リーザに会ったクリニックで代理母に子どもを産んでもらうために訪れていましたが、代理母の女性が前金を受け取って逃げてしまったのです。
ザックは、代理母ではなく普通の方法で子どもを持つことを薦めますが、ジェレドは人口受精は現代では普通の技術であり(もちろんそうですね)、
自分の子どもに変わりはないと言います。「一人で子どもをもうけて、自分が子どもを守る。
今回の代理母は前金だけ貰って逃げらた。
やはり女性は信じられないというひとりで育てる。」というジャレド。ザックは代理母ではなく、結婚して子どもを授かる方法を薦めているようですが、ジャレドはまだ代理母を探すつもりです。完全に女性不信のヒーローですね。
やがてクリニックからジャレドに電話が入り、すでに女性がジャレドの子どもを宿していると伝えます。
クリニックがジャレドの代理母とリーザを取り違えてしまったのです。
子どもを授かったことに喜びを感じるリーザは、親友であるアシュレーの祝福を受けて幸せな気分で帰宅します。自宅前にはジャレドが待っていました。
1週間待って欲しいというリーザの希望を待ちきれず調べて押しかけてきたのです。
親権について譲らない両者。
ジャレドは、代理母に払うはずだった10万ドルで子どもから手を引いて欲しいとリーザに持ちかけますが、
リーザは「子どもは売り物じゃない」と怒ります。
ふたりの交渉は物別れに終わりました。
アシュレーは、ジャレドが大金持ちだと知り、裁判になったときのために弁護士に相談するよう薦めますが、リーザは裁判はしたくないと言います。
裁判で傷ついた過去があったからです。
そして、ジャレドから郵便で小切手が届きます。
リーザは怒ってジャレドのオフィスを訪れて、「どんなにお金を積まれても親権を放棄しない」と言い切ります。
ふたりは話し合ううちに、
お互いを知り惹かれ合っていきます。
ふたりとも自分の主張だけでなく、相手の話も聞き立場を思いやることが出来る思いやりのあるヒーローとヒロインで好感が持てます。
たいていは、どちらかが傲慢だったりわがままだったりしますが、どちらも大人で穏やかな性格なのは珍しいなと思いました。
最終的に2人はそれぞれの抱えていた心の傷を乗り越えて結ばれます。とくにヒロインのリーザは、画家として展覧会を開き夢を叶えます。
ジャレドの葛藤を理解しながらも子ども産むまで穏やかに過ごすためジャレドと会わないと決めて絵に打ち込んできたリーザは、
しなやかで強い女性だなと思いました。
また、ジャレドもリーザに会わないと言われてもそれを受け入れ、つらい過去を乗り越えたところも誠実でよかったなと思いました。
私がとくに好きだったシーンは、ふたりがジャレドの甥と姪と動物園に行くシーンです。
ジャレドの温かさや子どもへの優しさがよく表れていて、リーザと惹かれ合うのがよくわかったからです。
【これから読む方へ】
さらさ
ストーリーのまとまりがよく、
読みやすいなぁという印象です。
絵柄自体は派手さはなくヒーローもヒロインも個性的ではありません(ファンの方、申し訳ありません)。
しかし、作品全体の安定感とほんわかした雰囲気が大好きです。
また、ヒーロー、ヒロインともに大人なところも大好きです。
高井先生の作品で、私のオススメは、「仮面のラブゲーム」「億万長者の名ばかりの妻」「王子様に片思い」などがあります。
よかったら、読んでみてください。
ヒーローとヒロインが誠実な性格で心温まるストーリーが好きな方にオススメです。
代理母とか、取り違え、堕胎などのテーマが苦手な方には合わないかもしれません。
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