エマと伯爵 (ハーレクイン文庫・原ちえこ・ポーラ・マーシャル)を読んだネタバレ感想

まず、この作品の特徴をかんたんにご紹介します。

エマと伯爵 (ハーレクイン文庫・原ちえこ・ポーラ・マーシャル)

エマと伯爵のポイント

  • この作品はヒストリカルで身分違いの恋愛ストーリーです。
  • 困難に立ち向かうヒロインの姿が描かれています。
  • さえないヒロインが美しく変身して、かつて失恋したヒーローと再会します。

あらすじと概要・評価

 

エマと伯爵の評価
著者:原ちえこ
原作者:ポーラ・マーシャル
ジャンル:ヒストリカルロマンス
原題:Emma And The Earl
タグ: ヒストリカル 王族貴族
総合評価
(5.0)


エマと伯爵 1 (ハーレクインコミックス)

ヒロインのエミリアは、資産家のひとり娘ですが、ぽっちゃり体型で見映えのしない容姿の持ち主です。

しかも引っ込み思案で人と上手く話せないので、社交界デビュー後もよい縁談に恵まれません。

そんななか、ドミニクという美青年に出会います。ドミニクは未来の伯爵で、明るくて社交界の人気者ですが、
エミリアに出会ってからは彼女に夢中です。

エマもドミニクをひと目で好きになり、いよいよプロポーズというときに
ドミニクの本音を聞いてしまい、彼のプロポーズを断ります。

やがてドミニクは他の資産家女性と結婚し、エミリアは父親が亡くなり家は破産してしまいます。

生きていくために名前をエマに変えて家庭教師として暮らし始めますが、その頃には、やせて容姿もすっかり変わり別人のようになり、口ごもる癖もなくなります。

その後、妻を亡くしたドミニクの娘の家庭教師になり、彼と再会することになりますが、ドミニクはエミリアとは気づきません。
しかし、お互いに惹かれあうようになっていきます。

【登場人物・キャラクターについて】

エミリア・リンカーン(エマ・ローレンス)

この物語のヒロイン。
礼儀や常識をわきまえた知性的な女性ですが、

思ったことをはっきり言う性格でもあります。
雇い主である伯爵にも自分の意見を言える自立した女性です。

チャード伯爵(ドミニク・ヘイスティングズ) 

この物語のヒーロー。

若い頃には浮ついた遊び好きな青年でしたが、爵位を継いでからは仕事の鬼で気難しい性格になっています。

娘のレティシアを大切に思って可愛がり、領地を維持するために努力している姿には好感が持てます。

レディ・クララ

クララの兄であるルフトン卿は、チャード伯爵の仕事仲間であり、チャード伯爵との結婚を狙っています。
エマを目の敵にして、意地悪な性格やふるまいをする、典型的な悪役で、エマを陥れようと画策します。

レティシア

ドミニクの娘。
頭が良く、寂しがり屋ですが、エマの優しさと時には厳しさに触れて懐いていきます。

ブラックバーン

大地主の投資家。
女性蔑視で、知性も礼儀正しさも品もありません。
エマに邪な感情を抱く、完全な悪役です。
  

【感想】

この作品は私がハーレクインを読み始めたばかりの頃に読んだ作品です。

子どもの頃から原ちえこ先生の大ファンで、
大人になってから先生の新作が出ていると知って読んだのがこの「エマと伯爵」でした。

それまで、ハーレクインを読んだことがなかったのですが、この作品のおかげもあり、すっかりハマってしまいました。
私は、ヒストリカルが好きで、その中でも不遇な境遇に置かれたヒロインが自立しようと頑張るお話が大好きです。

 この「エマと伯爵」は、まさにそうなので、何度も読み返している特にお気に入りの作品です。

この作品の好きなところは、家族を亡くして、破産してしまったヒロインが、頼れる人がいない環境でもくじけずに
前向きに生きていくところです。

いわゆる、困ったことになったけど、王子さまと結婚して、すべて問題を解決してもらって、
めでたしめでたしという他力本願の話ではなくて、自立して生きて行こうとする姿や自ら道を切り拓くところが魅力的だと思うのです。

かつては裕福だったヒロインが、境遇が変わったことを嘆いてウジウジ悩むのではなく、現在の境遇を受け入れて前向きに慎ましく生きている姿に強く惹かれました。
 
 特に印象的なシーンは、ドミニクがエミリアの資産目当てにプロポーズする前夜、友人たちに「伯爵を継がなくてよかったら、
あんなろくに話もできない醜女と結婚する必要なかったのに」と嘆くところをエミリアが見てしまい、傷つくシーンです。

純真で無邪気なエミリアが傷つく姿は切なくなりました。

それでも取り乱すことなく、翌日には冷静にプロポーズを断ったシーンでは、
エミリアを応援する気持ちになりました。

口ごもる癖があるけれど賢い女性だと印象づけた良いシーンだと思いますし、
うぬぼれやのドミニクに反撃したうえで、利用されずにすんだことにスッキリしました。

 次に私が好きなシーンは、伯爵家の晩餐に招かれたエマに、意地悪なレディ・クララが、「正式な晩餐会に着てこれるようなドレスを持っていないだろう…」とバカにしたときに、最後に父親に買ってもらったドレスを着て登場するシーンです。

身分が低い家庭教師とバカにされていたヒロインが美しく着飾って周りを驚かせるところが好きです。

しかも美しく着飾って「私は資産家出身なのよ」と自慢したり高飛車になるのではなく、立ち居振る舞いはいつもと変わらず慎ましい姿であったエマに好感を持ちました。
そして憎らしいクララにひと泡吹かせてすっとしました。
 
 やがてドミニクと結ばれたエマは、身を引いて黙って屋敷から去ってしまいます。
その後で財産を取り戻して裕福になったエマが、自分がかつて醜女とバカにされていたエミリアであることをかくしたままで、
ドミニクの夢である蒸気機関車の事業にエミリア・リンカーンの名前で出資し、影ながら応援する姿には、
どこまで控えめなんだろうと感心しながらも、じれったい気持ちになりました。
 
 その後にふたりが再会した直後にエマに危険が迫っていて、ドミニクに救い出されるシーンはドキドキしましたし、
ハッピーエンドに胸を撫で下ろしました。
 
 この作品の魅力は、周りの登場人物もキャラクターがはっきりしているところでもあると思います。
悪役はどこまでも悪役で憎たらしいと感じますし、ヒロインに感情移入してしまいます。

ヒーローは大人で頼り甲斐があります。
子どもは可愛くておしゃまな女の子で父親とエマとずっと一緒にいたいと言ってくれる健気さがあります。
ヒロインは、自分の意見をはっきり言える大人の女性。
見ていて気持ちいいですね。
 
 以前のヒロインとは気づかないほど痩せて美しくなり、知性も兼ね備えたヒロイン。
財産も取り戻してハッピーエンドとなると、
ちょっと都合が良すぎるかなと思うかもしれませんが、そんな風に感じないのは、ストーリーに納得感があるからだと思います。

長い原作の中から上手くエピソードをまとめて、素敵な作品にしていらっしゃる原先生の作品はやっぱりとても好きです。
また、ヒストリカルは、当時の時代背景とか身分制度とか、衣装や習慣などが楽しめることも楽しみのひとつですね。

現代にはない恋愛への障害とか困難なこと、不自由さがあるからこそ、手に入れた幸せの度合いも大きいのだろうなと思います。

【これから読む方へ】

この作品は、幸福の絶頂からどん底に突き落とされたヒロインが、困難に立ち向かうというストーリーです。
逆境に負けない前向きなヒロインが好きな方には、ぜひ読んでいただきたい作品です。

原ちえこ先生の作品の魅力は、絵がクラシカルできれいなところがヒストリかるにとてもマッチしているところです。
特にドレスが素敵です。

お話全体もヒロインとヒーローの人柄に好感が持てますし、品があるヒロインが大好きです。

また、全2巻とハーレクインコミックの中では長めの作品となっており、読み応えがあります。

ヒストリカルやドレスやロマンチックなお話が苦手な方にはおすすめではないかもしれませんが、
原先生とヒストリカルが好きな方に特にオススメです。


エマと伯爵 1 (ハーレクインコミックス)

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