著者:尾崎衣良｢深夜のダメ恋図鑑｣少女コミックを読んだネタバレ感想・口コミ評判

編集部レポート

👉深夜のダメ恋図鑑（１） (フラワーコミックス)

テレビ朝日ドラマ化や再放送について

ドラマ化について：朝日放送の深夜枠で2018年10月～12月に30分のドラマとして放送されました。
3人のヒロインには、馬場ふみかちゃん、佐野ひなこちゃん、久松郁実ちゃん。

評価・あらすじ

ダメ男に悩まされる３人の女の子が深夜の女子会で話す恋バナ。人の恋には冷静にツッコめるのに自分の恋は
上手くいかないヒロインたち。
「深夜のダメ恋図鑑」は、いろんな種類のダメ男のリアルな描写と彼女たちの逆襲の爽快さがたまらなく楽しい作品です。

【主な登場人物・キャラクターについて】

福間千代（ふくまちよ）

少女マンガが大好きで、マンガのような恋に憧れている。
理想の男性は白馬に乗った王子様なので、いつも現実とのギャップに耐えられず、恋人が出来ない。
続かない。

古賀円（こがまどか)

清楚で可愛い外見からは想像つかないが、実は元ヤンで力が強く、かつ男性経験なし。言い寄る男も多いが
既婚者など問題が多い。
勘違いしたダメ男に対してたまにヤンキー時代を思わせる反撃に出て驚かせる。

羽千鳥佐和子（ちどりさわこ）

仕事ができてしっかり者でオトコマエな性格の佐和子は恋人には尽くすタイプ。
恋人は途切れることがなくいるが、出来すぎるため、ダメ男ばっかりで、ヒモになることもある。

【感想】

｢深夜のダメ恋図鑑｣は、20代の女性の仲良し3人がそれぞれダメ恋をしてしまい、それについて女子会で、あれやこれやと
報告しているストーリーです。
3人とも可愛くて仕事もしていてモテそうなのに、恋愛は上手くいかず、ダメ男ばかりを選んでしまいます。
それについてお互いダメだししたり共感しあったりするのですが、そのコメントや心のつぶやきが的を得ていて面白いです。
絵もきれいでヒロインたちが可愛いのも魅力です。
　ダメ男もいろいろなタイプがいて、それが上手く表現されています。ヒモ男、亭主関白気取り、浮気男、学歴自慢、
上から目線で批判する男等々。つい｢あ～、いるよね。こういう男！｣とか、｢うわっ！最悪。｣って、笑ってしまいます。

　私が特に好きなのは、まどかです。高校時代はおバカな元ヤンですが、高校卒業後はしっかり勉強して、今では
すっかり清楚な可愛いキャラになっています。ときおり出るヤンキー時代の勢いにダメ男たちがビビる姿にはスッキリします。
既婚を隠して付き合おうとした男や、男性経験がないと知って、急に上から目線で勘違いしてくる男など、
残念ながら男運がないようです。
　告白して両思い男性に｢男性と付き合うのは初めて｣と打ち明けると、相手の男性はお返しに秘密を打ち明けますが、
それはなんと｢実は結婚してる。大きな秘密を打ち明けてくれたお返しにを誠意に応えたい。大切にするよ。｣と
ワケの分からないことを言い出します。まどかは、｢福山雅治でもねぇよ。そんな話。いっぺんカーチャンの腹ん中から
やり直してきな！｣と怒鳴ります。可愛いまどかの変貌ぶりにビビる男にスッキリしました。
　勘違いした上から目線の男は、まどかが交際を断ったにも関わらず、｢あいつはオレに惚れてる｣と思い込んで友人たちに
｢まどかと付き合ってるいる。｣などと吹聴します。怒ったまどかは、とびきり可愛い姿で現れてバッサリとダメ男を切り捨てます。
また、まどかは高校時代に好きだった男子に告白して振られた過去がありますが、相手の男子がまどかのことを
｢Ｋ大に進学が決まった男にヤンキー崩れが身の程を知れ｣と笑いものにされた過去があります。しかししっかりと勉強して
大学に入ったまどかは、社会人になって英会話スクールで再会したときには｢あの程度の英語レベルでＫ大とか言えるって
スゴいなぁって思って見てたよ。｣と切り返し、｢同じクラスでレッスン受けよう。レベルは合わせるから｣と上から目線の彼に
自分の方が上級者クラスだけどと反撃したところはスカッとしました。

　次に佐和子です。佐和子はダメ男にも心が広く恋人に尽くすタイプですが、亭主関白気取りで料理にダメだししてくる男や
浮気性のバンドマンなど、とにかくダメ男と付き合います。バンドマンに浮気されたときに｢浮気は男の本能だから仕方ない｣と
言われて、｢本能なら仕方ない｣と引き下がりますが、その後の反撃がすごいです。バンドマンが｢佐和子のために作った曲｣と
言うと喜んで｢聞かせて｣と言いますが、歌い出すと居眠りしてしまい、｢退屈だから寝ちゃった。本能だから仕方ないね。｣
と言い放ちます。彼にごはんを作っていた時に、いつまでたっても出来上がらず堪りかねた彼がキッチンへ様子を見に行くと
作ったフライドを食べている佐和子が｢お腹空いたから作ったそばから食べちゃった。でも、本能だから仕方ないね｣と、
『本能だから』を繰り返します。ついにはワガママだったバンドマンは泣きながらヒステリックに怒らず、冷静にダメ男に
ダメージを与えていく佐和子は、敵には回したくないタイプですね(笑)。

　千代は、王子様を夢見る乙女です。現実の男性とのギャップに戸惑う姿が笑えます。いきつけのお店で声をかけてきた
男性と付き合います。積極的で口説き方もスマートな彼はなかなかカッコ良くて、良い彼氏のように見えますが、
｢自宅がベッドじゃなくて布団を敷いてた。靴下を脱いでた｣など、細かい点を気にして逃げ出してしまいます。
佐和子とまどかに｢当たり前だろ｣とツッコミますが、どうしても現実を受けいれられない千代はまんがの世界の理想との
ギャップに悩みます。何度もそのギャップに耐えられず、進展なく逃げてくる姿が笑えます。
　3人の中では一番男運が良いように見えるのですが、上手くいかないですね。
これからも3人のダメ男との恋愛トークが楽しみな作品です。

最後に伝えたいこと

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