虫かぶり姫(作画:喜久田ゆい・原作:由唯)少女コミックを読んだネタバレ感想・口コミ評判
まず、この作品の特徴をかんたんにご紹介します。
💡伝えたいポイント💡
- この作品は異世界のラブストーリーで中世ヨーロッパのような国の貴族社会でのお話です。
- ヒロインは18歳の本の虫と言われる家系の侯爵家令嬢で王太子から便宜上の婚約を持ちかけられて婚約してから4年たっています。
- ある日、宮殿で王太子と子爵令嬢が親しそうにしているところを目撃して、とうとう婚約解消する日が来たと思い胸が痛みます。
編集部レポート
さらさ
ジャンル:少女マンガ
出版社: 一迅社
評価・あらすじ
侯爵令嬢のエリアーナは、王子であるクリストファー殿下の婚約者として4年間過ごしてきました。
本が好きすぎて、つけられたあだ名は本の虫ならぬ「虫かぶり姫」。王子との婚約は、王子が周囲から婚約者を決めるようせっつかれて、それを逃れるために提案されたものでした。エリアーナも婚約者になれば王宮書庫室への出入り出来て珍しい本をたくさん読めるのでお互いにとって都合がいいものだったのです。
ある日、エリアーナは王宮書庫の窓から王子が声をあげて笑っているところを見かけます。普段は王子として隙を見せない
彼が無防備な姿をひとりの令嬢に見せている現場を目撃して、婚約を解消する日が来たのだと思いました。
そして、取引のような婚約だったのに胸の痛みを感じるのでした。
【主な登場人物・キャラクターについて】
さらさ
エリアーナ・ベルンシュタイン (ヒロイン)
侯爵令嬢。宝石にもドレスにも興味がない。
三度のご飯より本が好きという本の虫で、
引きこもりがち。王太子のクリストファーの婚約者。
クリストファー殿下(ヒーロー)
サウズリンド王国第一王位継承者。魅力的な容姿と聡明さをあわせ持ち将来を期待される21歳。
アイリーン・パルカス
行儀見習いのために後宮に上がった子爵令嬢。王宮の複数の貴族男性と親しげにしており、それが噂になっている
グレン・アイゼナッハ
近衛騎士団所属の騎士でクリストファーの護衛。赤髪の騎士と呼ばれている。人好きのする気さくな
性格から男女ともに人気がある。
アレクセイ・シュトラッサー
公爵令息でクリストファーの側近。誰にでも等しく冷淡な態度から氷の貴公子と呼ばれている。
エリアーナも書類整理や伝令などに使われている。
テオドール
国王の年の離れた弟で王宮書庫室の管理責任者。エリアーナとは本の話で気が合う。独身。
【感想】
ヒロインのエリアーナは、本好きの血筋であるベルンシュタイン侯爵家の令嬢で、本人も本が大好きで本の虫であることから
「虫かぶり姫」と呼ばれています。
14歳の時にサウズリンド王国の王太子殿下であるクリストファーから「あなたは私の隣で本を読んでいるだけでいいよ」と言われます。
意味が分からずにいると、王太子に婚約しないかと言われます。クリストファーはエリアーナより3つ歳上の17歳。母である王妃から
婚約者を決めるようせっつかれていますが、それを煩わしいと思っているようです。見目麗しく聡明な王太子なら、本の虫で
引きこもりがちな自分でなくても他にも相応しい婚約者が見つかるのではとエリアーナは思いますが、エリアーナの生家
ベルンシュタイン家は、宮廷内のどの派閥にも属さず、縁戚筋にもやっかいな権力者はいないこと。
父も兄も、権力には
興味がないことから、宮廷内派閥の権力闘争を改めるため、白羽の矢が立ったと聞かされます。
しかも、エリアーナもお年頃なので貴族の令嬢として結婚相手を探すために茶会や舞踏会に出ないといけません。それでは本を
読む時間がなくなってしまいますが、王太子と婚約すれば婚活の必要はなくなり読書が確保できるうえに王家の人しか入れない
王宮書庫室への出入りが許可されて、珍しい本をたくさん読めると聞かされます。
憧れの書庫に入れると聞き目を輝かせるエリアーナは、
お互いの利害関係が一致しているということでクリストファーからの申し出を受けて婚約します。
キラキラした王子様クリストファーとふわふわ巻き毛のエリアーナ。お似合いのふたりに見えます。
しかし、ドレスにも宝石にも興味がなく読書に夢中なエリアーナの天然で鈍感な様子がかわいいです。
ふたりが婚約してから4年経ち、エリアーナは18歳になりました。この国では18歳は成人で婚約者がいれば結婚しますが、
クリストファーは、「エリアーナは幼いから」と結婚する気配はありません。
そんななか、いつものように王宮書庫室にいたエリアーナは聞きなれた声を耳にします。窓から見ると庭にクリストファー殿下が
見知らぬ令嬢と声をあげて笑っているのを見かけます。いつもは王太子としてあまり感情を顔に出さないクリストファーが無防備に
素を出している様子を見てエリアーナは胸に痛みを感じます。とうとうこの時が来てしまった。恋愛感情抜きの取引での婚約だから、
いずれクリストファーに好きな女性が現れたら自分との婚約は解消される。
分かっていたこととは言え、辛いと感じるエリアーナは、いつの間にかクリストファーを好きになっていたことに気づきます。
お相手のアイリーンは、最近後宮に行儀見習いにきた子爵令嬢で書庫の職員からも可愛いと評判の女性です。
侍女からはたくさんの
男性と親しげにしていると良くない評判もあるようです。しかし、エリアーナは、そんなアイリーンがクリストファーだけでなく側近のアレクセイや護衛のグレイ達とも親しく話しているところを見かけ、人気のある男性達と話しているから嫉妬されたんだろうと思います。
落ち込んで家に帰ったエリアーナですが、その後 王宮の様子に変化があります。先日、クリストファーと楽しそうに談笑していた
子爵令嬢のアイリーンがエリアーナの本にお茶をこぼして汚してしまいあやまられます。
しかし書庫の管理者である王弟テオドールは
私物を置いていたエリアーナが悪いと注意を受けます。事情があってお茶会に遅れたエリアーナはアイリーンに注意をされたり
失敗続きで落ち込んでしまいます。
アイリーンは徐々にエリアーナに敵意を見せて陥れようとしてきます。最終的には自分で階段から転げ落ちておいてエリアーナに突き飛ばされたと騒ぎだします。
しかし、エリアーナがなんの反応も反論もしなくても 王太子が出てきてあっさりと解決します(笑)。
クリストファーは側近たちとともについでにアイリーンの父の悪事を暴き、エリアーナとの結婚を周りに認めさせます。
急展開の事件解決なので、個人的な好みとしては悪役のアイリーンにはもう少し活躍してほしかったなぁと思いました。
ふたりの婚約もエリアーナを好きだったクリストファーが取引に見せかけて持ちかけたことや、結婚するためにエリアーナの祖父からクリストファーに課せられた条件があったことなどを知ります。クリストファーのエリアーナに対する溺愛ぶりは見ていて微笑ましいですが、それに全く気づかない天然のエリアーナが可愛いかったです。
これから読む人へ
さらさ
原作は、「小説になろう」というサイトの小説です。
タイトルからはどんなストーリーか
まったく想像が出来ませんでしたが、UーNEXTのランキングでも上位に入っていてずっと気になっていて読んでみました。
よくあるストーリーですが、ヒロインのエリアーナの嫌みのない天然ぶりと登場人物のキャラクターがそれぞれ良くてすっかりお気に入りの作品になりました。
喜久田ゆい先生はこの作品で初めて知った漫画家さんですが、絵柄が可愛くて、作品の世界観にぴったりで楽しく読めました。
甘々のラブストーリーが好みの方にオススメです。
UーNEXTでは無料立ち読みも出来ますので、まずは立ち読みしてみて続きが気になったら購入することが出来ますよ。
電子書籍の良さを教えてください
✌🐻
コメントを残す
みんなの感想・口コミ・評判0件